ISBN:4861130123 単行本 マッコイ斉藤 サンクチュアリ出版 2006/06/15 ¥1,575
今日は会社帰りにビレバンで買い物。
目的は二つ。
夫と友人への誕生日プレゼントを買うことだ。
夫に買うものは、決まっていた。
ほしいと言ってた腕時計で、型番とかもメモってあるから、
それを買った。
問題は友人。
27歳女子。独身。職業は高校教師。
大学時代は部活にバイトに海外放浪に、毎日どこかへでかけてばかりの、かなりガッツとバイタリティのあるタイプ。
好きな漫画はスラムダンクと岡田あーみん。
そんな彼女は最近仕事が忙しすぎて体力の限界、倒れる寸前らしく、
やっぱりこういう時はバスグッズとかの癒し系の何かかしらん?
なんて思ってもみたが、何か違う。
アイツのキャラを考えろ。
ほんとーうにほしいものはそれなのか?
・・・と考えあぐねて選んだのが、コレ。
ポエム番長という本。
日本全国の各県を代表するヤンキー番長の武勇伝および一言ポエム(直筆)を集めた一冊である。
逮捕歴○回鑑別所入所暦○回少年院入所暦○回、
暴走族○○会総長、みちのくプロレスラーの息子、
ヤクザのせがれ、etcetc・・・と輝かしい経歴の持ち主ばかり、
ただのツッパリとは格が違う、いわばヤンキーの生え抜き達。
ちょっとページをめくってみればこうだ。
「やっぱ気持ちがいいから中出ししちゃって、
14歳で彼女がはらんだ(ここ太文字)
おろそうと思って、でも金なかったから、友人のお父さん家行って
給料袋から27万円盗んだ(太文字)」
「私は15で背中に
昇り竜の刺青入れたよ(太文字)
絶対ヤクザの女になるために(女子)」
「暴走族ってメキシコにはないから
誘われたときに父親に相談したんだ。
そしたら父親が
「そんな時期か、やっとけ」って(太文字)(メキシコ人)」
「ビンタだけでケンカに勝ったことあるよ。
いい音するよ(太文字)」
「一度族に入ってたときに
ボコボコにされて一ヶ月入院したんす。
その間、絶対俺をやった奴を忘れないようにって、
子分にノート持ってこさせて
似顔絵描かせたんだ(太文字)」
「気付いたら、おやじも母親もいなかった。
小1の時に、祖母に
「なんで俺、母ちゃんいないの?」って聞いたら
「鬼に食われた」(太文字)
って言ったんだ。」
などなどなどなど・・・
オリエンタルラジオがおまんま食い上げになりそうな武勇伝のオンパレードだ。
しかし、怖いんだけど、天然ぽさがキュートでもある。
そんなキャラクターやおちゃめセンスも含めて、
ナチュラル・ボーン・番長な彼等。
リスペクト、番長!!!!!
というわけで、友人よ。ショック療法だ。
強くたくましく生きてほしい!!
今日は会社帰りにビレバンで買い物。
目的は二つ。
夫と友人への誕生日プレゼントを買うことだ。
夫に買うものは、決まっていた。
ほしいと言ってた腕時計で、型番とかもメモってあるから、
それを買った。
問題は友人。
27歳女子。独身。職業は高校教師。
大学時代は部活にバイトに海外放浪に、毎日どこかへでかけてばかりの、かなりガッツとバイタリティのあるタイプ。
好きな漫画はスラムダンクと岡田あーみん。
そんな彼女は最近仕事が忙しすぎて体力の限界、倒れる寸前らしく、
やっぱりこういう時はバスグッズとかの癒し系の何かかしらん?
なんて思ってもみたが、何か違う。
アイツのキャラを考えろ。
ほんとーうにほしいものはそれなのか?
・・・と考えあぐねて選んだのが、コレ。
ポエム番長という本。
日本全国の各県を代表するヤンキー番長の武勇伝および一言ポエム(直筆)を集めた一冊である。
逮捕歴○回鑑別所入所暦○回少年院入所暦○回、
暴走族○○会総長、みちのくプロレスラーの息子、
ヤクザのせがれ、etcetc・・・と輝かしい経歴の持ち主ばかり、
ただのツッパリとは格が違う、いわばヤンキーの生え抜き達。
ちょっとページをめくってみればこうだ。
「やっぱ気持ちがいいから中出ししちゃって、
14歳で彼女がはらんだ(ここ太文字)
おろそうと思って、でも金なかったから、友人のお父さん家行って
給料袋から27万円盗んだ(太文字)」
「私は15で背中に
昇り竜の刺青入れたよ(太文字)
絶対ヤクザの女になるために(女子)」
「暴走族ってメキシコにはないから
誘われたときに父親に相談したんだ。
そしたら父親が
「そんな時期か、やっとけ」って(太文字)(メキシコ人)」
「ビンタだけでケンカに勝ったことあるよ。
いい音するよ(太文字)」
「一度族に入ってたときに
ボコボコにされて一ヶ月入院したんす。
その間、絶対俺をやった奴を忘れないようにって、
子分にノート持ってこさせて
似顔絵描かせたんだ(太文字)」
「気付いたら、おやじも母親もいなかった。
小1の時に、祖母に
「なんで俺、母ちゃんいないの?」って聞いたら
「鬼に食われた」(太文字)
って言ったんだ。」
などなどなどなど・・・
オリエンタルラジオがおまんま食い上げになりそうな武勇伝のオンパレードだ。
しかし、怖いんだけど、天然ぽさがキュートでもある。
そんなキャラクターやおちゃめセンスも含めて、
ナチュラル・ボーン・番長な彼等。
リスペクト、番長!!!!!
というわけで、友人よ。ショック療法だ。
強くたくましく生きてほしい!!
イッツ・オンリー・トーク
2006年6月6日 読書
ISBN:4167714019 文庫 絲山 秋子 文藝春秋 2006/05 ¥410
絲山秋子は良い評判を耳にすることの多い作家さんで、
ホームページをみたり、雑誌の対談等で目にしたり、
気になっていましたが、本は読んだことがなかった。
ハードカバーの本しか出ていなかったからだ。
図書館に通う習慣のないわたしにとって、
ハードカバーの本を読む=買うということになりますが、
未読の作家さんのハードカバー本を買うのはなかなか勇気のいることなのであります。
でもついに文庫本が出たので買いました。
主人公はうつ病を患う、おそらく30歳前後と思われる女性。
職業は絵描きで、何年か前に賞を取って絵も売れていたが、
今はOL時代にしこたま貯めた金でのらりくらりと暮らす日々。
EDの議員や元ヒモで居候の40がらみのいとこ、
前科5犯・うつ病のやくざに合意の上で痴漢プレイを楽しむ設計士、
などなど少しゆがんだ男たちとの出会いと別れについての話で、
筋書きという筋書きはなく、
それぞれの男に対し何を求めて何を求めないのか、
どう関わってどう別れていったのか、
淡々と主人公と男達の関係性を綴った物語でした。
作者の描く主人公のスタンスには、共感を覚えます。
例えば、男たちに同情するでなく哀れむでなく、
相手のいびつな心のありようをさらりと受け入れ、
かといって他人の生きる道・暮らしぶりのじゃまをしないような
距離のとり方。
例えば、何かというとすぐに男と寝てしまうくせして
女としての自我の薄いところ。
年をきかれたとき、
「二十ウン歳です☆」とか
「レディに年なんて聞くものじゃないわよ!!」
なんてことは絶対言わなさそうな、
かといって自分の中の女を貶めるような自虐的なところもなさそうな、
そういう感じ?(わかりにくい)
そして一番信用できるのは、
自分が深く傷ついて、苦しく思っている部分を、
誰にもどうにかしてもらおうと思っていないところ。
という感じで、かなり人として好きになれる主人公だと思った。
だけど、あれだけ個性の強い人物が大勢出てくるのに、
どの人たちもインパクトが薄くて、感情も薄くて、
なんとなーく、食い足りない感じが残るなぁ…
同時収録されている話のほうが好きかな。
でも、これから他の本も読みたいな。
文庫が出たら、また買います!!!
絲山秋子は良い評判を耳にすることの多い作家さんで、
ホームページをみたり、雑誌の対談等で目にしたり、
気になっていましたが、本は読んだことがなかった。
ハードカバーの本しか出ていなかったからだ。
図書館に通う習慣のないわたしにとって、
ハードカバーの本を読む=買うということになりますが、
未読の作家さんのハードカバー本を買うのはなかなか勇気のいることなのであります。
でもついに文庫本が出たので買いました。
主人公はうつ病を患う、おそらく30歳前後と思われる女性。
職業は絵描きで、何年か前に賞を取って絵も売れていたが、
今はOL時代にしこたま貯めた金でのらりくらりと暮らす日々。
EDの議員や元ヒモで居候の40がらみのいとこ、
前科5犯・うつ病のやくざに合意の上で痴漢プレイを楽しむ設計士、
などなど少しゆがんだ男たちとの出会いと別れについての話で、
筋書きという筋書きはなく、
それぞれの男に対し何を求めて何を求めないのか、
どう関わってどう別れていったのか、
淡々と主人公と男達の関係性を綴った物語でした。
作者の描く主人公のスタンスには、共感を覚えます。
例えば、男たちに同情するでなく哀れむでなく、
相手のいびつな心のありようをさらりと受け入れ、
かといって他人の生きる道・暮らしぶりのじゃまをしないような
距離のとり方。
例えば、何かというとすぐに男と寝てしまうくせして
女としての自我の薄いところ。
年をきかれたとき、
「二十ウン歳です☆」とか
「レディに年なんて聞くものじゃないわよ!!」
なんてことは絶対言わなさそうな、
かといって自分の中の女を貶めるような自虐的なところもなさそうな、
そういう感じ?(わかりにくい)
そして一番信用できるのは、
自分が深く傷ついて、苦しく思っている部分を、
誰にもどうにかしてもらおうと思っていないところ。
という感じで、かなり人として好きになれる主人公だと思った。
だけど、あれだけ個性の強い人物が大勢出てくるのに、
どの人たちもインパクトが薄くて、感情も薄くて、
なんとなーく、食い足りない感じが残るなぁ…
同時収録されている話のほうが好きかな。
でも、これから他の本も読みたいな。
文庫が出たら、また買います!!!
ISBN:4101359512 文庫 吉本 ばなな 新潮社 2005/08 ¥500
河合隼雄とよしもとばななの対談本、買いました。
うーん、面白い本だった。
色々な話題において濃いい会話がなされているが、
学校に通う辛さ、クラスメイトになじめなかったこと、
女性で、作家として日本で生きていくことの難しさ、
感受性が強い人たちの生きにくさなどについて語る
よしもとばななの話が特にグッときた。
凡庸OLの私にとってもすごーく身につまされる話だった。
対する河合隼雄も、
「誰もが社会の役に立つ必要はない」
「(学校に行かず寝てばかりいる子供に対して)
三年寝太郎のように、寝た後で頑張った奴がいるんだから、
なんにも心配することはない」
「少数精鋭のグループは絶対ダメなんです。
清栄でない人がまじっているからだいたいうまいこと行くんです。」
などなどピンとくる名言多数。
私は学校が苦手だった。
仲のよい友達はそれなりにいたしいじめられっこでもなかった。
一対一で築く関係にはそれなりに満足してたけど、
グループとか全体の雰囲気には全然ついていけない感じだった。
矢沢あいの漫画のような、青春コミューンみたいなつながりが、
どうしてもどうしても苦手で、
(あの世界観を否定してるわけじゃなく、自分には合わなかったのだ。)
かと言って私は私、と言い切れるほどの強さもなくて、
なんとなく人に合わせて笑いたくないのに笑ったり、
会話の輪に入ってるような入ってないような感じで佇んでいたり、
心からこの場を楽しめない自分をかなしく思っていた。
高校、中学、小学校とさかのぼっていくほどに、
悩みもストレスも多かったように思う。
私は、成人してからようやく自分の人生を楽しめるようになって、
今が一番楽しい、といつも思えるような暮らしを送っている。
多分、同じようなことで悩んでいる学生さんって、すごーくたくさんいるのだと思う。
そういう人たちも含め、悩み多き現代の人たちにとってうそくさくない、
救いの手を差し伸べてあげられるようなものを書きたいのだ、
とよしもとばななは語る。
河合隼雄の本にも、もっと早く出会っていればなぁ…
学生の一番辛い時期にこの人の言葉に触れる機会があれば。
今できることは、辛かった頃の自分を、自分なりに慰めてやることだけだ。
今はもう悩みもあんまりなく元気にやってるけど、
あの頃の自分は、時間を越えて今でも心の中で苦しんでいるような気がする。
河合隼雄とよしもとばななの対談本、買いました。
うーん、面白い本だった。
色々な話題において濃いい会話がなされているが、
学校に通う辛さ、クラスメイトになじめなかったこと、
女性で、作家として日本で生きていくことの難しさ、
感受性が強い人たちの生きにくさなどについて語る
よしもとばななの話が特にグッときた。
凡庸OLの私にとってもすごーく身につまされる話だった。
対する河合隼雄も、
「誰もが社会の役に立つ必要はない」
「(学校に行かず寝てばかりいる子供に対して)
三年寝太郎のように、寝た後で頑張った奴がいるんだから、
なんにも心配することはない」
「少数精鋭のグループは絶対ダメなんです。
清栄でない人がまじっているからだいたいうまいこと行くんです。」
などなどピンとくる名言多数。
私は学校が苦手だった。
仲のよい友達はそれなりにいたしいじめられっこでもなかった。
一対一で築く関係にはそれなりに満足してたけど、
グループとか全体の雰囲気には全然ついていけない感じだった。
矢沢あいの漫画のような、青春コミューンみたいなつながりが、
どうしてもどうしても苦手で、
(あの世界観を否定してるわけじゃなく、自分には合わなかったのだ。)
かと言って私は私、と言い切れるほどの強さもなくて、
なんとなく人に合わせて笑いたくないのに笑ったり、
会話の輪に入ってるような入ってないような感じで佇んでいたり、
心からこの場を楽しめない自分をかなしく思っていた。
高校、中学、小学校とさかのぼっていくほどに、
悩みもストレスも多かったように思う。
私は、成人してからようやく自分の人生を楽しめるようになって、
今が一番楽しい、といつも思えるような暮らしを送っている。
多分、同じようなことで悩んでいる学生さんって、すごーくたくさんいるのだと思う。
そういう人たちも含め、悩み多き現代の人たちにとってうそくさくない、
救いの手を差し伸べてあげられるようなものを書きたいのだ、
とよしもとばななは語る。
河合隼雄の本にも、もっと早く出会っていればなぁ…
学生の一番辛い時期にこの人の言葉に触れる機会があれば。
今できることは、辛かった頃の自分を、自分なりに慰めてやることだけだ。
今はもう悩みもあんまりなく元気にやってるけど、
あの頃の自分は、時間を越えて今でも心の中で苦しんでいるような気がする。